企業にとって、優秀な業績・成績を収めた個人やチームを称える場として、表彰式を開催することはとても重要です。
表彰式は表彰される従業員だけでなく、全従業員が参加することも多く、大々的に表彰して仕事へのモチベーションを高めると共に、あらためて会社の評価基準を提示し、切磋琢磨することを促す効果が期待できます。
ただ、初めて表彰式を行う企業にとっては、どのような流れで進行するのか、プログラムの内容はどのようになっているのか、具体的なイメージがつかみにくいところです。
そこで今回は、基本的な表彰式の進行や、スムーズに進めるための注意点について解説します。
なお、最近主流になりつつあるオンライン表彰式でも基本的な流れは変わりませんので、ぜひ参考にしてください。
基本的な表彰式の進行
表彰式の内容やプログラムに決まった規定はありませんが、ここでは基本的な流れと進行を7つのポイントにわけてご紹介します。
1. 開会の言葉
表彰式の開会を宣言するための挨拶を行います。担当するのは、その組織の上の立場の人(役員など)が一般的です。
後述する代表あいさつに比べると内容はシンプルですが、心構えが必要な人もいますので、表彰式の開催が決まったら、なるべく早めに開会の言葉をお願いしておきましょう。
2. 受賞者の発表
表彰式の主役である受賞者の発表を行います。 次に「表彰」ならびに「受賞者のあいさつ」を控えていますので、受賞者には名前を呼ばれたと同時に登壇してもらいます。
なお、司会進行役はただ受賞者の名前を読み上げるだけでなく、なぜ表彰されるのか、その概要も簡単に説明するのがポイントです。
表彰制度を設けている会社は、労働基準法第89条の定めにより、表彰の「種類及び程度に関する事項」を就業規則に記載することが義務づけられています。(※注1)
就業規則を確認すると、表彰の名称やその概要が記載されていますので、その内容をもとに受賞者の発表を行いましょう。
受賞者の数が多いときは、「受賞者の発表」「表彰」「受賞者のあいさつ」をひとまとめにし、表彰の種類ごとにステップ2~4を繰り返すと、壇上がスッキリする上、進行にもメリハリがつきます。
※注1:e-Gov法令検索「労働基準法」
https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=322AC0000000049
3. 表彰
受賞者に対する表彰を行います。
表彰はその組織の代表者(社長、取締役等)が行うのが通例です。 代表者は司会進行役に紹介されたら登壇し、賞状に記載された文面を読み上げ、受賞者に賞状や記念品を授与します。
受賞者の人数が多い場合は、表彰の種類ごとにあらかじめ代表者を決め、表彰を受けた方がよいでしょう。
4. 受賞者のあいさつ
表彰が終わったら、受賞者に現在の心境や今後の抱負などを含めたあいさつをしてもらいます。
人数が少ない場合は受賞者ひとりひとりにあいさつしてもらってもかまいませんが、人数が多い場合はスケジュールの都合もありますので、表彰の時と同じく、代表者のみのあいさつにした方がよいでしょう。
あいさつが終わったら、受賞者には降壇してもらいます。
5. 社長代表あいさつ
社長や代表者から、受賞者に対してあらためて労いの言葉をかけると共に、式に参加している全従業員に向けて、今後の社の方針やビジョンなどについてスピーチを行ってもらいます。
表彰式では慣例のあいさつではありますが、式の日取りが決まったら、担当者から事前に許可とあいさつのお願いに伺うのがマナーです。
6. 祝辞
表彰式の開催にあたり、来賓をお招きしている場合や、外部から電報などが寄せられている場合は、このタイミングで祝辞をいただくか、電報の内容を紹介します。
祝辞をいただく方には、社内の人間にあいさつを依頼するよりもさらに早めにお願いしておきましょう。
7. 閉会の言葉
表彰式の閉会宣言を行います。
開会の言葉と同じように組織の上の立場の人が担当することもあれば、司会進行役が請け負うこともあります。
前者の場合、担当する人を登壇させなければならないので、効率を重視するのなら司会進行役がそのまま締めくくった方がよいでしょう。
表彰式の進行をスムーズに進めるための注意点
初めての表彰式をスムーズに進めるために、押さえておきたいコツや気を付けたいポイントを4つご紹介します。
1. タイムスケジュールを確認する
表彰式は限られた時間内に収めなければなりませんので、プログラムの内容とタイムスケジュールの確認は必須です。
特に表彰の種類や受賞者の人数が多い場合は、登壇・降壇などの移動時間や表彰、あいさつに時間がかかります。
あらかじめ移動に使う動線をチェックする、受賞者の人数に合わせて1人あたりのあいさつ時間を調整する、代表者にだけあいさつをお願いするなどの工夫を採り入れましょう。
2. 司会進行役の台本を用意する
式の進行を司る進行役の人には、本番の数日前までに台本を用意します。
単なるプログラムの羅列や司会進行役のセリフだけでなく、どの順番で登壇・降壇するのか、どのタイミングで表彰の紹介を行うのかなど、誰がどのように動くのかを細かに記載しておくと、本番のイメージをつかみやすくなります。
実際には何らかのアクシデントなどで計画通りに進まないこともありますが、台本によって大筋の流れをあらかじめ把握しておけば、、臨機応変に対応することができます。
3. 立ち位置や席次を確認しておく
表彰式では誰がどの席につくのか、登壇したときはどこに立つのかをあらかじめ決めておく必要があります。
会場入りしてから着席にもたついたり、登壇してから立ち位置を調整したりすると進行が滞ってしまいますので、事前に立ち位置や席次を伝えた上で、当日は案内役をつけることも検討しましょう。
特にオフラインで式を行う場合は多くの従業員が参加しますので、どの部署の人間がどこに座るのか決めておき、あらかじめ文書やメールなどで客席図を配布しておくことをおすすめします。
4. 設備のチェックは念入りに
表彰式では、演出のために照明設備や音響設備などを使用します。
きちんとした会場なら、日頃から設備のメンテナンスを行っていますので、当日故障や不具合を起こすことは滅多にありませんが、使用方法がわかっていないと、人的ミスで照明や音響に不具合が出てしまうことも考えられます。
当日計画している演出をもとに、どのように設備を使えば良いか、何かトラブルが起きたときはどう対処すればいいか、あらかじめシミュレーションしておきましょう。 なお、オンライン表彰式の場合は、通信環境も合わせてチェックしておくことが大切です。
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優秀な成績を収めた人や、特に会社に貢献した人を称える表彰式は、従業員のモチベーションや、仕事への向上心をアップさせる効果が期待できるイベントです。 受賞者に心から喜んでもらうと共に、式に参加している他の従業員が「自分もあんな風に評価されたい」と思ってもらえるよう、式の演出や進行には細部にまで配慮する必要があります。 表彰式は規模が大きくなるほど円滑な進行、演出が難しくなりますので、「開催の準備に手間をかけられない」「どんな式にすればいいか良いアイデアが湧かない」という場合は、プロに任せることをおすすめします。
コムネットは、これまで数多くの表彰式や社員総会、周年イベントなどの企業内イベントを手がけてきた実績があります。 会場の手配から企画、演出、スケジュール管理に至るまで、全面的にサポートいたしますので、社内表彰式を検討されている企業様はぜひご相談ください。 もちろん、オフラインだけでなく、オンライン表彰式の企画・演出も承っております。 くわしい内容についてはこちらからお気軽にお問い合わせください。