新型コロナウイルス感染拡大の影響で、大規模なイベントの開催は自粛の傾向が強まりました。
社内イベントについても、リアルでの開催が見合わせられ、オンライン化の動きが見られます。
毎年、表彰式を開催してきた企業でも、急なオンライン化に対応し切れず、開催を見合わせたところもあるかもしれません。
オンラインでのイベント開催経験がない中で、急遽、オンラインでの表彰式開催に社内対応でこぎつけた企業もあります。
コムネットでも、これまでにいくつかのオンラインイベントをお手伝いしてきました。
今回は、こうした中から見えてきた「オンライン表彰式を開催する上での注意点」をご紹介いたします。
臨場感を出す工夫が必要
リアルでの表彰式は、会場のライトアップや音響効果、非日常の空気感といったものを全身から感じることができ、否が応でも臨場感は高まります。
ところが、オフィスもしくは自宅から参加することになるオンライン表彰式の場合、PCのモニター画面を挟んで会場とつながることになるため、一体感を持ちにくくなります。
オンライン開催でも、リアルと同等以上に臨場感を持ってもらうためには、工夫が必要になってきます。
視聴のみの社員もビデオはオンにしてもらう
参加者に臨場感を持ってもらうには、「自分ごと」として当事者意識を持ってもらうことが大切です。
そこで、表彰される社員ではなくても、参加者全員のビデオ機能をオンにしてもらい、全員の顔が表示されるようにしましょう。
自分の顔が映っていることで参加意識が高まると同時に、ほかの社員たちの顔が見えることで、一体感も高まります。
冒頭で参加意識を高めるための工夫を
冒頭から参加意識を高めてもらうために、全員が参加できるプログラムを用意しましょう。
たとえば、記念撮影として画面キャプチャを取る、掛け声を決めておきタイミングを合わせて全員で唱和するといったものです。
大がかりな用意をしなくても、アイデア次第で求心力を高められます。
イベント中はBGMを流す
通い慣れたオフィス、住み慣れた自宅といった日常の環境から参加することになるオンライン表彰式では、少しでも特別感を出すために、BGMを用意しておき、開催中は常に音楽または効果音を流して非日常感を演出しましょう。
ただ、BGMの利用については著作権のトラブルにも繋がりやすいため、著作権フリーのものを利用することをおすすめします。
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社内SNSを活用して事前周知に力を入れる
表彰内容に興味を持って参加してもらうために、事前にノミネート案件の詳細を社内SNSなどを活用して周知したり、エントリー者・ノミネート者のポスターを作成してオフィスに貼ったりといったかたちで事前周知に力を入れましょう。
なるべく多くの社員が参加できる工夫を
繰り返しになりますが、参加者全員に当事者意識を持ってもらうことがポイントになります。
表彰の最中にチャット機能で各自がコメントを入れられるようにしたり、表彰されない社員も参加できるようなゲームをプログラムに盛り込んでみるなど、なるべく多くの社員が参加できる工夫をしてみましょう。
配信トラブルのリスクを排除しよう
前章のような工夫を施しても、接続が切れてしまえば、一気に熱が冷め、臨場感もかき消えてしまいます。
表彰式中に配信映像が切れてしまわないよう、あらかじめ、配信トラブルのリスクはできる限り排除しておきましょう。
高スペックのPCを使う
ライブ配信を行う際は、映像をリアルタイムで変換する必要があるため、PCに大きな負荷がかかります。このため、メモリやCPUが高スペックなPCを使って配信する必要があります。
有線LANを使う
配信に使うネットワークは、電波同士の干渉が起こりにくく、高速通信可能な有線LANでつなぎましょう。不正アクセスで接続される心配も少なく、安定しています。
あまり高画質で送信しない
配信ソフトのビットレートを高めに設定すれば高画質で配信できますが、視聴する側のダウンロード速度が速い人にしかスムーズに観られません。その結果、観る側にはカクカクした動画となって届くことに。
特に、生配信ではなく動画を画面共有する場合は、負荷がかかります。
少なくとも、配信する側のインターネット速度(上り)までのビットレートに設定しておく必要があるでしょう。
所要時間はリアル開催よりも短めに設定
リアルで開催する場合とは異なり、画面越しで参加してもらうオンライン表彰式では、集中力を持続しにくいものです。
さらに、リアルでの開催であれば、飽きてしまったからといって会場から出てしまう人はいませんが、オンラインの場合、ほかの画面に切り替えたりと内職しやすい環境のため、完全に離脱してしまう人も出てきかねません。
オンライン表彰式の所要時間は、できるだけコンパクトに設定しましょう。
もし、全体が数時間にわたる場合は、1時間を目安に休憩を設けて、疲れや飽きを防止しましょう。
飽きさせないためには、司会を複数人の持ち回りにしたり、ライブ配信と録画映像を交互に流したりなどの工夫もできます。
まとめ
オンライン表彰式を運営する際に注意して欲しい点について、実行委員の方向けに解説してきました。
リアルで開催するとき以上にテクニカル面での失敗が致命的になるため、オンライン表彰式の場合は特に用心してください。
ただ、テクノロジーでカバーしきれない部分は、社員同士のヒューマンスキルでカバーすることも可能です。
オンライン表彰式の成功は、当日やその準備以上に、日頃の社員同士のコミュニケーションが鍵を握っているのかもしれません。