広告などにおいて、今や欠かせない表現方法のひとつとなっている動画。以前であれば、動画広告=TVCMでしたが、インターネットやスマートフォンの普及で、動画はユーザー一人ひとりに商品やサービスを訴求できる重要な手段となりました。
ところが、実際に動画制作をしてみると悩みがちなのが、動画の長さ。いわゆる「尺」です。ここでは、ユーザーに飽きられない尺の考え方を紹介していきます。
媒体に合わせて尺を考える
視聴者が能動的か、受動的か
「広告動画をあえて見たいと考えている視聴者はほとんどいない」ということを押さえておきましょう。基本的に視聴者には見たいコンテンツがあり、それを遠ざけるような広告動画を嫌います。
映画など、視聴者が望んで見るような動画では尺は長く取れますが、視聴者が受動的な広告動画の世界では、短い尺の中でインパクトのある動画を作る意識が重要です。
スマホ?PC?テレビ?
「どの媒体に動画を掲載するのか」というのも重要なポイント。PCを見ている人とスマートフォンを見ている人では、求める尺が違うからです。
「広告動画は長いと飽きられてしまうのでは」と思われがちですが、アメリカで行われた調査によれば、PCの場合は短尺(5-15秒)よりも長尺(45-60秒)の動画の方が好まれる傾向が見られ、逆にスマートフォンでは5秒という超短尺でも効果が見込めるとされています。こうした媒体特性をふまえて動画の尺を決めていきましょう。
視聴者の属性から尺を考える
視聴者の年齢層によっても好まれる動画の尺は異なり、若い世代ほど短い動画でも高い広告効果が得られるとされています。これは、若い世代がスマートフォンなどのデバイスに慣れ親しんでいるためと考えられています。
ただし、動画の時間は長いほど広告効果が高いという調査結果もありますので、一様に「若い世代=短い動画を」というようにまとめるわけにはいきません。
スマートフォンを「なんとなく」眺めている時間の長い若い世代に対して、動画を効果的に打ち出すためには、たとえば短い動画でインパクトを残し、YouTubeなどに誘導して長尺の動画を見せるなどの工夫が必要といえます。
複数のパターン制作で効果をアップ!
以上のように、掲載する媒体や視聴者の属性によって、選ぶべき動画の尺は変わってきます。かけられるコストや準備時間に余裕があれば、短尺、長尺と複数パターンの動画を作成しておくことをおすすめします。掲載媒体に合わせて使い分ければ、より効果の高い広告を生み出せるはずです。また、短尺で反応が良かった場合は長尺に切り替えるといった戦略を取ることもできます。