離職率4.8%のスターバックスが徹底している5つのこと

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せっかく教育した人材が辞めてしまうと、それまでの教育にかかった費用が無駄になり、さらに新たな採用活動や教育に多額の費用が発生します。特に離職率が高いといわれる飲食業界などでは、その対策に頭を抱えておられる人事担当者が多いのではないでしょうか?

そこで参考にしたいのが、離職率がわずか4.8%という「スターバックスコーヒー」の取り組みです。ここではスターバックスが徹底している5つのポイントをご紹介していきましょう。

スターバックスの離職率データ

東洋経済新報社の発行する「就職四季報」では、近年のスターバックスコーヒージャパンの離職率は4.8%とされています。厚生省によると、外食産業における大卒3年後の離職率は2009年度で48.5%という統計が出ているので、スターバックスの数字は驚異的です。

ちなみに、同年度における全業界の大卒3年後の離職率の平均値は28.8%。外食産業の離職率は、全業界の平均からみて極めて高いということがわかります。

従業員に徹底しているポイント

スターバックスコーヒーの創業者・ハワード・シュルツ氏は、父親が低賃金の仕事で不当に扱われていたことから「社員を歯車のように扱いたくない」「一人ひとりが誇りを持って働いて欲しい」という強い願いを抱いていました。そのため人材育成に費用と時間を惜しまず、次のようなポイントを徹底してきました。 

■ 研修時間は全員一律「80時間」

飲食店では研修時間が短く設定されている会社が多く、長くても2~3日で現場に出さるケースが多くみられます。しかしスターバックスでは、アルバイトも正社員も一律80時間の研修を受けることが決まっています。

研修では、スターバックスの基本理念「お客様に感動経験を提供して、人々の日常に潤いを与える」を始め、スターバックスのミッションや歴史を学びます。それらを学んだ後でなければ、コーヒーの淹れ方を学ぶことができないカリキュラムになっています。

■ 「是正」と「強化」のフィードバック

スタッフはお店に配属されたあとも、「是正」と「強化」によって教育を受け続けることになります。うまくいかないときには、無条件に答えを与えることはせず、スタッフ自身に取るべき行動を考えさせます。そして、うまくいったときには褒め、うまくいった理由を本人に考えさせているのです。

■ 共通の意識が強いチームをつくる

スターバックスはスタッフ同士の人間関係にも定評のある会社ですが、ただ「なれ合う」関係ではありません。それは、「店舗や自分自身の明確な目標」や「自分の果たすべき役割」を個々が認識しており、全員が「お客様のために働く」という意識を持って働いているためです。このような共通の認識が、強いチームを生み出します。

■ 「助け合う気持ち」を忘れない

スターバックスのスタッフ同士がコミュニケーションを円滑に保つために実践していることに「困ったときは助けを求める」スキルを向上させるというものがあります。遠慮や自尊心などが邪魔をして、先輩や上司に素直に助けを求められなかった経験を持つ人は多いのではないでしょうか?困ったときにすぐ助けを求めなければ、事態はますます悪化するものです。

スターバックスでは「助けを求める」ことを推奨することでその障壁を低くし、お客様により良いサービスが提供できる土壌を作っています。

■ 人に「接する」ことを心がける

人に積極的に接することで、会話の内容や状況からヒントを得て、相手の気持ちを察し、自ずとやるべきことがわかるようになります。相手のニーズを形にして満足感を与えるには、まずその相手と接することが欠かせないのです。

マニュアルのないスターバックスの接客

スターバックスの接客には、挨拶の言葉やお金の渡し方など、飲食業界にありがちな細かな接客方法のマニュアルはありません。「コーヒーを売ることではなく、コーヒーを通して人を喜ばせることが仕事」そう思って働いてもらうことで、自発的に行動できる人材を育てているのです。これらの方法を参考にした研修制度を導入すれば、離職率の改善につながるかもしれません。

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